護身用のS&W社製M36チーフスペシャルを、目の前の人物に突き出す。
使い込まれ、傷だらけのシリンダーに込められた5発の弾丸は、撃鉄のダウンに怯えながら 緊張しだす。 その人物は許すべきではない。ここで終わり。終わらす。 細目に絞られた双眸は、そいつをサイト越しに睨み縛りつけ、一狂いも無く捉える。 自然と力む右手に、左手も添えて。 「…俺はお前が嫌いなんだ。何故かって?それはお前が一番よく知っているだろう…もうその顔にも飽きたんでね。…多少物足りないが38スペさ。」 目の前の人物もこちらに銃を向けている。何かぶつぶつ言ってたようだがそんなことなどどうでもよい。 「そろそろ終わりにしようぜ。いい加減にな。」 その瞬間空気が変わる。 ハンマーが起こされた状態のシングルアクションから落ちたハンマーが、.38スペシャル弾のカートリッジを叩く。その小さなボディから轟音と共に放たれた初弾が、目の前の人物の顔面にヒットする。 間髪いれずにダブルアクションで残りの弾丸を撃ち込む。4発の弾丸は胸や腹に吸い込まれる。 5発もの弾丸を受けたそのガラスは粉々に割れ砕け、あいつは姿を消滅させた。 反動にやや驚いた筋肉を抑え、構えた銃を降ろす。 内ポケットに突っ込まれていた煙草に火をつけ、その煙を肺に流し込む。 「じゃあな。」 そう言ってガラス片の山に右手の鉄塊を投げつけてやった。 そうして煙を撒きながら、その場を立ち去った。 もちろん振り返りはしない。もう終わったんだからな。 ---------------------------------------------------------------------------- こんなことで終わるならやってみたいものですネ。 特に細かい設定はなし。適当ですから。 そんなガラスに銃を向けたいと思ったことは幾度も。
by bloodly_scene
| 2006-06-01 03:38
| ザレゴト
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